昭和30年代初期の低音ブームに乗って、連続ラジオドラマ「氾濫」(原作:伊藤整、脚色:矢代静一、西島大)にナレーターとして登場。
以後、梶山季之のマーケット・リサーチ方式によるラジオドラマ「愛のうず潮」や、テレビドラマシリーズ「日々の背信」(演出:岡本
太郎)等でナレーターとしての地位を確立。
昭和45年より「ベルトクイズQ&Q」出題を担当し、クイズ番組が要求するクールさと人間的な温かさのバランスのとれた話し言葉による出題に、クイズ出題の1つのパターンを創り上げ、後の「タイムショク」に引き継がれた。
一方、ディスクジョッキーとしても活躍。JRN全国ネットの情報番組「ミュージック・ドライブ・イン」や、深夜放送ブームを作った
「パック・イン・ミュージック」で土曜の夜を担当、若者の人気も得る。
また洋画の吹き替えでは、その方法論も確立していなかった生放送の創世記から、「ナポレオン・ソロ」のソロ、「スター・トレック」の
カーク船長、「逃亡者」のナレーターなどで、吹き替えに於ける個性的な表現の可能性を示した。
近年は、名コラムニスト山本夏彦のコラムをラジオで朗読。凝縮された文体の音声表現に挑み、ドラマチック・リーディングの道を求め続けると共に、朗読セミナーの講師や朗読会の演出等を経て、後進の指導にも熱意を燃やしている。 |